ネブラスカ州オマハ・ボーイズタウン視察プログラム実施報告
(2025年10月8日付)
2025年9月30日〜10月1日、アメリカ・ネブラスカ州オマハにあるボーイズタウンを訪問し、日本から26名が参加しました。ボーイズタウンの皆さんに温かく迎えていただき、充実した2日間となりました。
| 研修名 | アメリカ・ボーイズタウン視察プログラム |
| 研修概要 | 実施期間:2025年9月29日(月)〜10月3日(金) 3泊5日 |
| 視察先 | アメリカ合衆国 ネブラスカ州オマハ ボーイズタウン・キャンパス |
| 主催 | 一般社団法人 日本ボーイズタウンプログラム振興会 |
| 参加対象者 | CSP幼児版TOT、CSP(幼児版・学齢期版)管理者、認定管理団体推薦者 |
| 参加規模 | 全国から26名参加 |
| 研修目的 | ボーイズタウンにおける子ども支援・家庭支援・教育支援の実践を学び、 CSP(Common Sense Parenting)の理念と支援手法について理解を深めること。また、日本国内における児童福祉・教育・地域支援実践への活用を目的として実施。 |
私たちはこのたび、アメリカ・ネブラスカ州オマハにあるBoys Townを訪問し、子どもと家庭を支える支援プログラム「Common Sense Parenting(CSP)」の実践を学ぶ海外研修に参加しました。全国から、児童福祉・教育・家庭支援など、さまざまな現場で実践を行う支援者が集まり、本場の支援現場を視察しました。今回の研修で私たちが学んだのは、単なる技法や知識ではありません。「どのような境遇にある子どもも、尊重され、育まれる社会をどうつくるか」その理念と実践に触れる旅となりました。
第一章|支援の原点を学びに— アメリカ・ボーイズタウン海外研修 —
“本場の実践”を学ぶために
今回私たちが訪れたのは、アメリカ・ネブラスカ州オマハにあるBoys Town。ここは、子ども支援・家庭支援・教育支援など、包括的な児童福祉実践を行う世界的な支援機関です。私たちが日本で学び、実践している「Common Sense Parenting(CSP)」も、この地で生まれました。全国から集まった参加者とともに、“支援の原点”を学ぶため、私たちは現地へ向かいました。
子どもを“問題”ではなく、“可能性”として見る
ボーイズタウンは、創設者フラナガン神父によって、居場所を失った子どもたちを支える小さな取り組みから始まりました。「悪い子どもは存在しない。必要なのは、適切な支援と環境である」その理念のもと、子どもたちを“矯正”の対象ではなく、“育ちゆく存在”として捉える実践が積み重ねられてきました。現在では、教育・家庭支援・自立支援・メンタルヘルス支援など、多面的な支援を行う世界最大級の児童支援機関へと発展しています。
— ボーイズタウン視察レポート —
エデュケーションセンター
子どもたちの“安心”から始まる学び
エデュケーションセンターを訪れて、まず印象的だったのは、子どもたちの自然な笑顔でした。私たちを見つけると、「Hello!」と声をかけ、握手を求めてくれる子どもたち。その姿から感じたのは、この場所が単なる“教育施設”ではなく、「安心して存在できる場」になっているということでした。校内には、社会的スキルを視覚的に伝える掲示や、気持ちを落ち着けるためのスペースなど、子どもたち一人ひとりの状態に配慮した工夫が数多く見られました。そこには、「問題行動を管理する」のではなく、“育ちを支える”という思想が息づいていました。
キャリアセンター
“自立”を支える支援
キャリアセンターでは、社会へ巣立つ若者たちが、さまざまな職業スキルを学んでいました。看護助手、自動車整備、溶接など、学べる内容は多岐にわたります。しかし、ここで育まれていたのは、単なる職業技術ではありません。「自分の人生を自分で築いていける」そんな感覚を取り戻していく支援でした。支援とは、誰かを“管理すること”ではなく、その人が社会と再びつながる力を育むこと。その本質を、私たちはこの場所で学ばせていただきました。
学びを、日本の支援現場へ
今回の視察を通して強く感じたのは、支援に必要なのは、特別な技術だけではないということでした。子どもを信じること。失敗してもやり直せる環境をつくること。安心できる関係を積み重ねること。その土台の上に、教育や支援の実践が成り立っていました。それは、児童福祉、社会的養護、教育、地域支援など、どの現場にも共通する大切な視点だと感じています。支援の形は違っても、目指すものはきっと同じ。「一人ひとりの子どもが、安心して育ち、未来へつながっていける社会」今回の学びを、これからの地域実践へ生かしていきたいと思います。
